「後継者が見つからない…」
「長年続けてきたこの事業を、誰かに引き継いでほしいが、どうすれば良いか分からない…」
「地域から事業の灯を消したくない」
一般社団法人全国農協観光協会では、農泊地域の経営高度化に向けた連続セミナーの第9回として、「事業承継」をテーマに実施します。
農泊地域の持続可能性を考える上で、事業のバトンを次の世代へどう渡していくかは避けては通れない重要なテーマです。しかし、多くの地域で後継者不足や高齢化が深刻化し、事業の継続に不安を抱えているのが現状ではないでしょうか。
本セミナーでは、観光地域づくりの研究と実践の第一人者である國學院大學の井門隆夫教授と、秋田県仙北市で第三者として古民家宿を承継し、新たな事業展開に挑戦する株式会社遊名人代表の東風平蒔人(こちひら まきと)氏を講師にお迎えします。
全国的な傾向や課題といったマクロな視点と、一人の実践者によるリアルな経験談というミクロな視点、その両面から「農泊地域の事業承継」を考えます。地域の大切な宝である事業を未来へ繋ぐためのヒントをお伝えします。
開催概要
開催日 2025年12月8日(月)13:30~16:30
方法 Zoomウェビナーを使用したオンライン開催
時間 13時30分~16時30分
※後日アーカイブ配信も行います。アーカイブ配信ご希望の方もお申込みフォームよりお申し込みをお願いいたします。
講師
今回講師としてお招きしたのは、國學院大學 観光まちづくり学部 教授 井門隆夫氏と株式会社遊名人 代表 東風平蒔人氏です。
井門氏は宿泊事業における事業再生や地域づくりを専門分野とし、現在は國學院大學の観光まちづくり学部で教鞭を執られています。セミナーでは、ご自身の研究から、小規模宿泊業が全国的に直面している事業承継の課題や後継者不足の背景にある構造的な問題、行政に求められる役割について解説いただきます。地域全体で事業を支え、新たな担い手を育てていくための視点を学びます。
東風平氏は、地域おこし協力隊として秋田県仙北市に移住した後、株式会社遊名人を設立し、古民家宿「西の家」を第三者承継された経験をお持ちです。セミナーでは、協力隊としての活動から第三者承継に至るまでのリアルな道のりと、賃貸での承継や廃業した民宿の買収など、具体的な手法についてお話しいただきます。実践者だからこそ語れる、承継のリアルなポイントに迫ります。
講師プロフィール
井門隆夫(いかど たかお)
國學院大學 観光まちづくり学部 教授
1985年上智大学社会学科卒業。㈱日本交通公社(現JTB)にて旅行営業、国内旅行企画、経営企画、市場開発等を担当後、㈱ツーリズム・マーケティング研究所(現JTB総合研究所)主任研究員、㈱井門観光研究所代表取締役として宿泊業の事業再生や地域活性化に従事する。
2011年関西国際大学人間科学部経営学科准教授、2016年高崎経済大学地域政策学部観光政策学科・大学院地域政策研究科教授を経て、2022年より國學院大學観光まちづくり学部教授。
東風平蒔人(こちひら まきと)
株式会社遊名人 代表
国際教養大学卒業後、地域おこし協力隊として秋田県仙北市に着任。主に(一社)仙北市農山村体験推進協議会にて海外からの顧客受入などの業務に従事。協力隊を卒業後、「株式会社遊名人」を設立し、アクティビティガイドやコワーキングスペースの運営など、仙北市を盛り上げる活動に取り組んでいる。
本セミナーでお伝えすること
本セミナーでは、専門家のマクロな視点と、実践者のミクロな視点の両方から、事業承継に取り組むためための具体的なヒントを学びます。
①観光地域が直面する事業承継のリアルな現状
全国の小規模宿泊業が抱える課題を、様々な事例から分析します。自地域の立ち位置を客観的に把握するための視点を提供します。
②「第三者承継」という選択肢の可能性と実践
後継者不在の課題を乗り越える一つの方法である「第三者承継」。東風平氏が経験した秋田県仙北市での古民家宿承継の事例を通じ、そのリアルなプロセスと成功のポイントを学びます。
③個人の問題から「地域ごと」へ。持続可能な承継の仕組みづくり
事業承継を一事業者の問題としてだけでなく、地域全体で新たな担い手を育て、支えていく仕組みをどう作るか。専門家と実践者の対話から、未来に向けたヒントを探ります。
